風を掬う者(先行版)

人間の愚かさ、そして死をテーマにしたオリジナル小説

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弐章/英雄/挿話伍/皇帝、城に篭る

氷の大陸、元、浄の国のほぼ中心に
此処、露衣土城は建てられていた。
統一戦争が終わってからというもの、
露衣土はこの城から外へは出なくなっていた。
何故なら、露衣土が外に一歩でも出ようものなら、
英雄として大騒ぎされるか、命そのものを狙われるか、
そのどちらかが待っているだけなのである。
露衣土は決して、命を狙われる事が怖いわけではない。
ただ、英雄として騒がれる事も命を狙われる事も
煩わしかったのである。
露衣土は毎日、この城にある自室で、
部下からの報告を受けたり、部下に指示を出したり、と、
そんな日常を過ごしていた。
そして、今日もまた、一人の部下が報告をする為に
露衣土の部屋へと入って来た。
「ご報告致します」
「うむ」
「燿炎らの反乱軍討伐に向かった、
水沂隊が全滅したとの事です」
「そうか」
「どういたしましょうか?」
「燿炎の件は崙土に任せてある」
「わかりました。では、失礼致します」
そう言って部下は露衣土の部屋を出て行った。
露衣土は再び、一人きりになった。
「燿炎よ、何を考えている。私に歯向かったところで、
その先に待っているものは死しかない事を
お前は一番解っているはずだ。
平和の為の犠牲を受け止められないのか。
だとしたら、甘いな、燿炎よ。
それとも私の考えの方が、甘いと言うのだろうか」
露衣土は虚空を見つめ、一人呟いた。
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  1. 2016/03/05(土) 06:24:04|
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