風を掬う者(先行版)

人間の愚かさ、そして死をテーマにしたオリジナル小説

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壱章/人斬り/挿話捌/隠岐虎士郎という男

隠岐虎士郎。
京都で有数の剣術道場を開いている隠岐家の四男で、
三男の虎三郎とは二卵性双生児である。
武家の家系に生まれた為、
当然ながら兄達と共に武道を叩き込まれる事になる。
その隠岐家では出来の悪い者に対して、
より厳しい修行を課していた。
虎三郎と虎士郎が修行に加わるまで、
その扱きの対象は虎次郎であったのだが、
虎三郎と虎士郎が修行に加わるようになると、
その扱きの対象は虎士郎へと移る事になる。
虎三郎は幼少の頃から優秀だったからだ。
虎士郎が十六歳になった時、隠岐家の恥晒しという事で、
本家からは追い出されて近所で一人暮らしをさせられる。
ただし、母親の計らいで生活に必要な物は
用意されていたので自立出来ているとは言い切れなかった。
そんな中、虎士郎が本家から追い出されるのと
時を同じくして多重人格が顕れ始める。
夜になり、主人格が眠りにつくと、
もう一つの人格が目を覚まし、
夜な夜な京都の町に出掛けて人を斬っていたのである。
この二つの人格はそれぞれ別人格の存在を知らず、
別人格の時の記憶は全くない。
そして、主人格の時には人を斬るどころか、
攻撃を加える事すら出来なかった。
しかし、もう一つの人格の方は非常に残忍で、
人を斬る事のみを生きる糧としているのである。
また、主人格の時には厳しい修行の成果も
見た目には出せないでいたのだが、
もう一つの人格には、その修行の成果と
虎士郎の内に秘めたる才能が十分に見て取れた。
因みに虎次郎を斬った時は待ち伏せしていたわけではなく、
たまたま鉢合わせしただけである。
そして、実は隠岐四兄弟の父である源太郎を
斬ったのもこの虎士郎なのである。
しかし、その事も主人格は全く覚えていない。
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  1. 2016/03/02(水) 13:11:01|
  2. 壱章/人斬り
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